2020.01.17ブログ
どんぐり算数良質問題のポイント

地域の方々に支えられております
ニック学習舎 ママリーこと久保です
いつも有難うございます

十分な「準備学習」は、学校の授業を深く理解できる子供を育てる!

ベストセラー「親力で決まる」(宝島)などの著者である、
小学校教師歴23年の
親野智可等(おやのちから:ペンネームです)氏の本に、
こんなことが書いてありました。

算数ほど「できる・できない」がはっきりする教科は他にありません。
たとえば、2年生の授業で、まだ九九を学んでいない子
供たちに、次のような質問が出されたとします。
「キャラメルを1人あたり3個ずつ配ります。5人の子供に
配るとしたら、全部でキャラメルは何個になりますか?」

すると子供たちは、いろいろな方法でこれを解こうとします。
ここで大切なのは、何とかして自分で答えを出そうとする
意欲なのです。ところが現実には、子供たちの意欲には、
かなりの差があり、あれこれ試行錯誤して考える子もいれば、
どうしていいのか分からないので、何一つしようとしない子もいます。
そういう子供たちの多くは、「問題が示した場面のイメージ」が湧いてこないのです。


同じように学校で習ったことを、授業内で深く理解する子と、なかなか理解できない子がいます。
どうしてでしょうか?(学生時代に家庭教師をされた方や、塾で教えた経験のある
方なら、一度はこんな疑問を持たれたことがあるはずです。)

実は、一度授業で習っただけで、深いところまで一気に理解してしまう子は、事前
に十分に「準備学習」をしているのです。


準備学習とは

2年生の授業を例にとってみましょう。

どんぐり倶楽部の良質の算数の文章題の、1年生コースの中に沢山でてくる、
「かけ算につながる足し算」を十分にやっておいたお子さんは、自然とこんなふうに解こうとします。

「5人の子供に、3個ずつか。これって、フンコロガシの問題に似てるな~
でもあの問題より簡単そうだ。ちょっと絵に描いてみよう。だけどやっぱりこんなに足し
ていくのって、めんどくさい!もっと簡単にできないかな・・・」

そこで学校の授業で「かけ算」を教えられたとします。すると「あ!こんなこともでき
るんだ。一つずつ足さなくていいんだ!これってすごくラクちん。面白いね」と、一瞬で理解してしまうのです。

それでは、保護者の方は、どんなところに気をつけて、お子さんと一緒に準備学習に
取り組めばよいのでしょうか。

算数を学ぶのは何のためかといえば、「日常の事象について筋道をたてて考えたり」
「生活の中に生かしたり」できるようにするためなのです。


毎日の生活のなかでの準備学習
できるだけ毎日の生活の中で、お子さんの興味にあわせて「算数的な興味を引き
出すような言葉かけ」を沢山してあげてください。

具体的には、「スーパーでかうと1冊120円のノートが、100円ショップでは3冊100
円だって。1冊あたりいくらやすいのかな」とか、「今1時間で60キロ走っているけど
あと10分したら何キロ走るかな」など、日ごろから親子で考えてみるのです。
小学校高学年でつまずくポイントである割合も、スーパーのちらしをいつも見ていると、
自然に身近なものに感じられます。

さらにもっと実戦的なのは、「お買い物」と「お手伝い」です。

1000円札一枚を持たせて、スーパーでお買い物をさせてみましょう。

「110円のお豆腐を、2丁買ってきてね。それと、牛乳のパックを1本と、50円のど
ら焼きを5個・・・」とか、「古い新聞紙をくくるから、このひもから長さ60cmのひも
を、5本作ってね。その残りで50cmのひもが何本できるかも教えて」とか。

お子さんたちは、自然と「たし算やひき算、かけ算・わり算」を工夫しながら使うよう
になっていきます。そこには、お子さんたちが最も嫌がる、勉強の押し付けや、
無理な詰め込みなどはないのです。

    
<年長さんのポイント>

年長では、「かずの概念化」が重要なポイントです。
身の周りのものに対し、「集合数」という認識を持つことは、算数ができるように
なるための基礎となります。
1から10まで、そして10より多くなると10は一つの塊とみなす、いわゆる10進法の
とらえかたが理解できること
が大切なのです。

1年生になったとき、学校で習う重要なポイントは、「100までのかず、なんばんめ、
繰り上がりの足し算、繰り下がりの引き算」です。

年長さんの中では、「どちらのほうがいくつ多い、少ない」という差の概念、
そして「あわせるといくつ、みんなでいくつ、ふえていく、ぜんぶで」などの足し算、
「残りはいくつ、違いはいくつ、へっていく」などの引き算につながる準備学習を
十分にしてください。

また「○○するたびに」「○○までに」「半分で」「一つずつ」などのさまざまな言葉
を生活の中で楽しく身につけること
、さらに外遊びなどの体験を通して、いろんな
イメージを容易に浮かべることができるようにしてあげることが大切です。


<小学校1年生のポイント>

小学校1年生では、「赤は白より3本多い。赤は全部で5本。では赤と白を足した
数は」という逆思考と、違いを考えてそれぞれを求めるための準備学習が、沢山でてきます。

実はこの逆思考というのは、子供にとって難しいので、つまずきやすいポイントの
一つでもあるのです。さらに2年生になったとき、学校で習う重要なポイントは、
「10000までのかず、掛け算、長さの単位、時計、倍の使い方」となります。

そこで小学校1年生の中では、「○○は○の何倍です」という倍の概念、そして
「掛け算につながる足し算」「1000を越える大きな数字」につながる準備学習を
十分にされてください。
ただし、あくまでも、「学校の授業で習ったときに、深く一瞬で理解できる」ように
するためです。
ヒントを出しすぎたり、学校の授業を先取りして教えこんではいけません。

(ご参考:倍ってどういう意味?と子供に聞かれたら、一つ分だと一倍、二つ分だ
と二倍だね、と教える。その時に理解できず、絵に描くことができなければ、無理
に教えない。分からん帳に入れておく)


<小学校2年生のポイント>

「時刻と時間」を身につける問題が沢山でてきます。実はこの単位と時間は、
最近のお子さんが非常につまずきやすいポイントなのです。
日ごろから、ものさしや巻尺を使って、実際にものを測ったり、時計をよく見る習慣
をつけることも大切です。

さらに3年生になったとき、学校で習う重要なポイントは「~千万までのかず、
割り算、長さの単位キロメートル、時間の秒、分、重さとかさ、掛け算の文章題」
となります。

そこで小学校2年生の中では、単位換算、「割り算につながる問題」「時刻・時間
・距離に関する問題」などの準備学習を十分にされてください。絵や図を使って、
時間や距離を「かたまり」としてとらえると、あえて計算しなくても答えが見えてくる、
これを理解することが、最重要点となってきます。

さらに割り算に関しては、ドリルの中では答えられても、「10個で120円のお菓子、
一個いくら?」ときかれて、高学年でも割り算をつかうことを全く思いつかない
お子さんがたくさんいらっしゃいます。割り算の本当の意味を理解している
お子さんは、本当に少なく、そういった意味でも十分な準備学習を
おすすめいたします。


小学校2年生では、「単位:1センチは10ミリ、1メートルは100センチ」と

<小学校3年生のポイント>

小学校3年生では、「上位3人の記録をあわせると、下位2人の合計のちょうど
4倍」、「上位3人、下位2人の合計が50メートル」のように、重要点が2つふくま
れている問題が沢山でてきます。
この問題のように、2つの重要点をどうかくか、そして絵図の一部を動かして、
必要な情報を導き出すという、「視覚イメージを操作する力」を身につけることが
大切です。

さらに4年生になったとき、学校で習う重要なポイントは、「兆までの大きなかず、
概数、小数と分数の意味とあらわしかた、小数第一位の足し算、引き算、
大きな数の割り算、ともなってかわる数量、円と球、長方形・四角形の面積、
割り算の文章題」となります。(4年生になると、本当に習うことが増えるのです)

そこで小学校3年生の中では、大きなかず、「2けた、3けたの割り算につながる
問題」、「ともなってかわる数量」などの準備学習を十分にされてください。
また小学校3年生では、おきかえを使った問題も、沢山あります。
(例 お菓子を2個と、お菓子1個のちょうど3倍の値段のおもちゃを買うと・・・・など)
これらが、中学校で習う方程式につながっていくのです。


<小学校4年生のポイント>

はその半分」、「軽いクワガタを基準として、重さを求める」のように、基準とな
る値を中心に、複雑な問題から絵図をかきおこしていく問題が沢山でてきます。
「絵図、筆算、計算式、答え」をきちんと意識して、回答をつくっていく力を身につ
けることが大切です。

さらに5年生になったとき、学校で習う重要なポイントは「同分母の分数の足し算、
引き算、三角形や円の面積、多角形の内角の和、円周率、小数倍の文章題、
割合と百分率、円グラフ、帯クラブ」となります。

そこで小学校4年生の中では、割合、「三角形や円の面積」「小数倍の文章題」
などの準備学習を十分にされてください。未習の問題については、「見せておく
だけ」でもよいのです。

割合については、生活の中で「今日はスーパーの冷凍食品が4割引きだね」など
と使っている
と、感覚的に理解できるようになります。

また小数の第一位を使うことは、生活の中でもよくあることを、教えてあげましょう。
例えば月の平均気温は、31日間の気温を合計して31わるのですが、
わりきれないで17.85・・・・となっているのを、四捨五入して17.9度と
あらわしているのです。


小学校4年生では、「カブト虫、重いクワガタ、缶は同じ重さで、軽いクワガタ

<小学校5年生のポイント>

「最小公倍数、最大公約数」などの問題が沢山でてきます。

高学年になったら、問題文を読みながら、「絵図、筆算、計算式、答え」をどのよう
に配置するか、イメージすることも大切です。

さらに6年生になったとき、学校で習う重要なポイントは、「倍数・約数、通分・約分
異分母の足し算、引き算、真分数の掛け算、割り算、単位あたりの量、体積、
分数倍の文章題、比の使い方、比例の式とグラフ、平均」となります。

そこで小学校5年生では、体積、「単位あたりの量」、「割合と比」、「平均」などの
準備学習を十分にさせてください。


小学校5年生では、「割合と比」、「中学2年生で習う連立方程式」、「時間と距離」、

<小学校6年生のポイント>
     
小学校6年生では、「割合と比」、「中学校2年生で習う連立方程式」、「平均」、
「時間と距離」などの問題が沢山でてきます。
思考力養成の仕上げとして、理論展開が誰にでもわかるように、工夫して絵図
をかくことも大切です。

さらにどんぐり方式ならば、中学入試でもっとも理解が難しいとされているニュートン算
(増えたり減ったりする量が一定のものを同時に考えてみる、仕事算の応用)も、
○○算とかまえることなく、普通に絵図でといてしまう力がつきます。

また小学校高学年でのつまずきポイントである、小数計算は、中学校以降では
一切使いません。すべて分数計算でするのです。
そこで小数を分数にして計算する分数計算をしっかりしていると、中学校以降の
学力が伸びます。

小学校高学年で多くのお子さんが、分母が違う分数同士を計算するときの通分、
約分の考え方、比の使い方とグラフなどつまずいてしまいます。
しかし、どんぐり方式で自分で絵図をかき、十分に準備学習をすすめてきた
お子さんは、割合や比の原理さえも、深く理解する力がついてきます。

このようにどんぐりの問題は、子供たちが自分であれこれと工夫しながら絵図を
かくことで、中学以降に習う方程式や関数の概念でさえ、「分かった」と体で理解
していくように構成されているのです。


どんぐりの問題に取り組まれているときは、お子さんに「早く解かせようと」ヒントを
出してはいけません。
「これってどういう意味?」と聞かれたら、言葉の意味は教えます。


中学校でならう方程式や関数につながる考え方さえ、子供たちは自然に理解して
いくのです。

目で考える力=視考力を身につければ、子供たちはみな普通に天才なのです。

どんぐり通信より